Onuphurius

感想、考察、紹介がメインのブログです。

2019-09-03から1日間の記事一覧

【アニメ考察】『プリパラ』ファルルと 「0-week-old」

謎のボーカルドール・ファルルと、歌詞が2通りあるファルルの持ち歌「0-week-old 」(ゼロウィークオールド、ラブウィークオールド)はプリパラの世界観をよりメルヘンやファンタジーなものにする一方で、ちょっぴりダークな面を覗くような好奇心をそそります…

【漫画レビュー】『のだめカンタービレ』二ノ宮知子

のだめカンタービレは、敷居の高いイメージのあるクラシック音楽を音楽に関する知識が少ない人でも楽しむことができるような工夫がされている。登場人物が曲を演奏する際、曲の世界観を絵で描写することによって、読者が視覚的に音楽を捉えることができるよ…

【読書レビュー】『紙の動物園』ケン・リュウ

・紙の動物園 ジャックはアメリカ人の父と中国人の母との間に生まれた子供だった。子供の頃、ジャックが泣き止まないとき母はいつも包装紙でいろいろな動物を折ってくれた。だがジャックは成長するにつれ、アメリカに馴染めないでいる中国人の母をだんだん厭…

【読書レビュー】『にごりえ・たけくらべ』樋口一葉

私がにごりえを読んでいて一番印象的だったのは、結城がお力に言った「お前は出世を望むな」という言葉である。結城の言う出世とはお力の言う玉の輿と同義なのだろうか。お力が本心で思う出世とは玉の輿ということなのだろうか。その後の結城の「思いきって…

【アニメ考察】『プリパラ』における音の機能

映像作品において裏方の職業である声優が昨今タレントやアイドルのように表舞台に立つ存在として広く認知されてきていることの要因として、映像作品の中の登場人物と現実世界を繋ぐ役割として声優が機能していることが挙げられる。このことについて大いに関…

【読書レビュー】『わかれ道』樋口一葉

『わかれ道』という作品において、「わかれ道」という題名はお京と吉三の人生が分岐し、別の道を進むことを余儀なくされる運命にあることを示唆していると解釈した。そして、お京と吉三が用いる「出世」という言葉がその分岐を象徴しているのではないかとい…

【読書レビュー】『アルジャーノンに花束を』ダニエル・キイス

『アルジャーノンに花束を』の主人公チャーリィ・ゴードンは知的障害を持つ32歳の青年である。パン屋で簡単な仕事をする傍ら、週に3回知的障害者を集めた施設で勉強をする日々を送っていた。かしこくなりたいと願う彼の熱意に目をつけた大学教授らは彼に頭を…